火星でも季節で風が変化。中国の火星探査機「祝融号」が解明。

最新の火星探査機はNASAのパーシビアランス。2021年2月に火星に着陸している。 重さ約1トンで、12年から運用中の先代「キュリオシティー」をベースに開発された。 6つの車輪を持ち、支柱の上にカメラを搭載した基本構造を踏襲しつつ、カメラや分析装置の性能を大幅に向上させている。

火星探査機はアメリカのNASAだけではなく中国も打ち上げに成功している。

2020年7月23日に打ち上げに成功した中国の火星探査機は「祝融号」

祝融号(しゅくゆうごう)はマーズ・ローバーであり、中国が最初に地球以外の惑星に上陸させた探査車である。中国国家航天局(CNSA)が火星に向けて打ち上げた天問1号の一部である。

宇宙船は2020年7月23日に地球から打ち上げられ、2021年2月10日に火星の軌道に投入された。探査車を運ぶ着陸船は、2021年5月14日に火星に成功裏に軟着陸した。中国はアメリカ合衆国に次いで、火星に宇宙船を成功裏に軟着陸させ火星表面から交信を開始させた2番目の国になった。祝融号は2021年5月22日2時40分(UTC)に配置についた。

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目次

中国の探査車「祝融号」火星着陸に成功

天問1号の着陸機には、着陸に先立つ4月24日に「祝融号」と命名された火星探査車が搭載されている。CNSAによれば、祝融は中国古代の伝説に登場する火の神で、文明の火を灯す象徴としてこの名が選ばれたという。同時に、人類の宇宙探査を「祝」福して平和な宇宙利用を通じた「融」和を願う意味も込めたとされる。

天問1号の周回機は15日午前2時ごろ、エンジンを噴射して待機軌道を離れ、午前5時ごろに着陸機を分離した。着陸機は約3時間後に火星の大気圏へ突入し、大気によるブレーキ、パラシュート、逆噴射ロケットによる減速を経て、最後は100m上空でホバリングしながら安全な地点を選んで軟着陸を果たした。

今後、祝融号は着陸地点周辺の撮影やセルフチェックを終えたあと、着陸地点を離れて探査を開始する。表面での探査に成功すれば、米国に次いで2か国目の快挙となる。

一方、元の軌道へ戻った天問1号の周回機は、今後は祝融号と地球との通信中継も担う。これまでに天問1号は、着陸地点の地形や天候などに関するデータの取得・分析を行って着陸の準備を進めてきたほか、火星全球のリモートセンシング観測も実施した。

火星探査には高いリスクと困難が伴い、惑星間空間環境や火星の薄い大気、表面の地形などがミッション遂行の上で大きな課題となる。また、通信にも遅れが生じるため、着陸地点周辺の環境が明確ではない中、複雑な手順で着陸が進められた。

天問1号のミッションではここまで、地球の引力を振り切って惑星間空間へと到達する打ち上げに始まり、惑星間飛行や観測、火星着陸まで成功しており、中国の宇宙開発の発展における重要なマイルストーンを次々と築いている。

中国の探査車「祝融号」火星着陸に成功 – アストロアーツ

中国探査機「祝融号」の研究が「Nature」に掲載

中国の火星探査機「祝融号(しゅくゆうごう)」が、火星における季節ごとの風の変化を解明したとして、学術誌「Nature」に研究が報告された。  祝融号は2020年7月に打ち上げられた探査機で、2021年に火星のユートピア平原に着陸。火星を約1.9km移動し、レーダーによって火星の複雑な地層の研究をすすめている。  

祝融号に搭載された観測機器「火星機構ステーション(MCS)」のデータによれば、火星表面の気圧はソル(火星日)ごとに大きく変化し、季節変動もあることがわかった。また北半球の夏至には真南に近い風が吹き、秋分には南東へと風向きがシフトしていた。

YAhooニュース

中国の火星探査機「祝融号」が新たな地質を発見

 中国の火星探査機「祝融号(しゅくゆうごう)」が新たな地質を発見したことが、学術誌「Geology」に掲載された。

 祝融号は2020年7月に打ち上げられた探査機で、2021年5月にユートピア平原に着陸した。探査機は半年間で、南へと約1.9km移動している。

 報告されたデータからは、火星地表の下に埋まっているクレーターや、起源の不明な傾斜した地形が観測されれた。「これらのクレーターは砂に覆われ、風化が抑えられたため、その完全な形状を見ることができる」と、筆頭研究者のYi Xu氏は述べている。

 研究者たちは、祝融号による探査が火星の地質研究や初期の気候状況についての手がかりを見つけ、水や氷が存在していた証拠となることを期待している。なお祝融号は2022年5月から休眠状態に入っており、現時点では動作を再開していない。

中国の火星探査機「祝融号」が新たな地質を発見 – UchuBiz

12月に目覚めるはずが…火星探査車「祝融号」がまだ休眠中

中国の火星探査車「祝融号」は、昨年の5月末に休眠モードに入ったまま今も眠り続けているようです。

12月に目覚めるはずでしたが、地表に留まったまま何カ月間も定位置から動いていないことが、NASAの周回機が捉えた画像で発覚しました。

先日公開されたのは、NASAのマーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度撮像装置(HiRISE)が撮った画像です。3分割された画像が撮影されたのは左から2022年3月11日、2022年9月8日そして直近の2023年2月7日になります。

火星の冬の特徴である激しい砂と塵の嵐のせいで、探査車の太陽パネルは電力を生み出すための光を集められなくなります。塵が祝融号の太陽パネルに積もり、発電能力を低下させて復帰を邪魔しているのかもしれないと、匿名の情報筋は先月SCMPに打ち明けていました。

他方で、NASAの探査車キュリオシティとパーサヴィアランスはというと、火星の冬の間は放射性同位体電力システムで電力をまかなっています。

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